伊那食品工業様に学ぶ『末広がりのいい会社をつくる 人も社会も幸せになる年輪経営』

2021.09.03 Inner Branding Case

人事や人材育成に携わるご担当者様は、離職率、メンタルヘルス疾患率を低減させ、社員にやりがいや働き甲斐をもってイキイキと働いてほしい、そのために、
・心理的安全性のある職場風土はどのようにつくるのだろうか
・一体感のある組織にするにはどうしたらよいだろうか
・風通しのよい組織にするにはどうしたらよいだろうか
・社員一人ひとりが考え動ける組織にするにはどうしたらよいだろうか
・社員が自発的に学習する組織風土をつくるにはどうしたらよいだろうか
ということを日々考えられ、取り組まれていることと思います。

そこで本コラムでは、理念や方針を、社員一人ひとりのやりがいや働き甲斐につなげ、お客様はもちろんのこと、地域や業界に対して高い貢献をされている企業の具体的な取り組みを、書籍をもとにご紹介していきます。

最初にご紹介するのは、2020年11月開催のマネジメントセミナー「末広がりのいい会社・いい人生・いい世界をつくる」にてご講義いただいた、小布施の出版社 文屋 代表 木下豊氏が手掛けられた書籍でもある、かんてんぱぱ・伊那食品工業株式会社 最高顧問 塚越寛氏の著書『末広がりのいい会社をつくる 人も社会も幸せになる年輪経営』です。

「年輪経営」とは、自然界の樹木が、どんな気候変動下でも、毎年成長していくように、景気や世の中の変化に左右されることなく、確実にゆっくりと成長していくという経営のあり方です。」まえがきより引用

売上の増大や企業規模の拡張を強く求める経済界で、私は反骨精神をもち、「人の幸せを第一に考え、緩やかに成長し、社員が夢をもてる会社」でも価値を認めてもらえることを証明してみせようと意を決しました。
六十余年にわたり会社の陣頭指揮をとってきました。初めの一〇年ほどは業績も思わしくなく、人も定着しませんでした。しかし、おかげさまでその後の五〇年間は、辞める人が減るとともに入社希望者が年々増え、ゆっくりとした右肩上がりの安定成長を重ねる年輪経営を保ってくることができました。
「いい会社をつくりましょう」という社是を掲げ、社員に何十回、何百回と伝えながら、社員の幸せを通じて世の中の幸せに貢献数るという会社のあり方を実践してきました。ぶれない社是のもとで、経営者がその実現のために行動し続けることにより、社員が安心して生き生きと働くことができ、地域のみなさまからも信用していただける会社に少しずつ育ってきました。」あとがきより引用

同著は、トヨダ自動車株式会社の豊田章男取締役社長が「私の教科書」と公言され、また、トヨタ自動車グループの幹部は、伊那食品工業に足を運び、「年輪経営」を体験的に学ばれているそうです。

私も、2019年2月に同社「かんてんぱぱガーデン」に訪問する機会に恵まれました。一般的なイメージとして「ガーデン」は、専門業者に手入れを任せ、それを管理し施設を運営します。しかし、伊那食品工業の「かんてんぱぱガーデン」は、社員が毎日自主的にガーデンの手入れをされているそうです。

ガーデンは広くゆったりしていて、心地よく過ごせる空間になっています。また、ガーデン内にあるレストランや美術館で働く社員の皆さんの対応は、一人ひとりのお客様に合わせたあたたかみあるものでした。

心地よさやあたたかみ、といった、人にしか創り出すことができないものを、社員一人ひとりが自然にされていたことに、年輪経営の成果を垣間見た気がしました。

なお、伊那食品工業様のケースについては、「企業と人材2021年1月号-人材育成起点のインナーブランディング~社員の思いから理念を形にする連載第5回」にて、「自然に人と事業が育つ風土をつくる教育」でも取り上げております。

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