都田建設様に学ぶ『「誇り」となる会社の作り方』

2021.09.10 Inner Branding Case

人事や人材育成に携わるご担当者様は、離職率、メンタルヘルス疾患率を低減させ、社員にやりがいや働き甲斐をもってイキイキと働いてほしい、そのために、
・心理的安全性のある職場風土はどのようにつくるのだろうか
・一体感のある組織にするにはどうしたらよいだろうか
・風通しのよい組織にするにはどうしたらよいだろうか
・社員一人ひとりが考え動ける組織にするにはどうしたらよいだろうか
・社員が自発的に学習する組織風土をつくるにはどうしたらよいだろうか
ということを日々考えられ、取り組まれていることと思います。

そこで本コラムでは、理念や方針を、社員一人ひとりのやりがいや働き甲斐につなげ、お客様はもちろんのこと、地域や業界に対して高い貢献をされている企業の具体的な取り組みを、書籍をもとにご紹介しております。

今回ご紹介するのは、浜松駅から天竜浜名湖鉄道に乗り換え30分。交通便がよいとは言いにくい立地ながら、働き甲斐のある会社、健康経営、SDGsなど、社員のイキイキとした働きが地域や社会への貢献へとつながる経営に取り組む、経営者、マネジャー、研究者の方々が続々と足を運ぶ工務店。
都田建設株式会社 代表取締役 蓬台浩明氏の著書『「誇り」となる会社の作り方』(2017年3月初版)です。
書籍のご紹介の前に是非、都田建設さんのウェブサイトをご覧ください。自然と建物が一体となった洗練された美しい街並み。きっと足を運んでみたくなることでしょう。このような街をどのようにつくりあげているのか。
そのエッセンスが詰まっている一冊。「はじめに」をご紹介します。

はじめに
●日本の誇りが世界を魅了する
ピーター・ドラッカーはかつて、「ある目的」のために来日しました。スティーブ・ジョブズも、同じ「ある目的」のために来日しています。
ここ数年、東京オリンピックに向けた政府の施策もあり、多くの外国人が日本を訪れています。この外国人たちは、観光地を訪れるだけでなく、日本の古くからの伝統やアニメをはじめとしたカルチャー、ファッション、グルメやショッピングを満喫しています。最近は、田舎を訪れ、その美しい自然を直接体験しようという外国人観光客の数も増加していると聞きます。
はるか昔には物理学者のアインシュタイン、また近代建築の3大巨匠の1人、フランク・ロイド・ライトらも、日本に来て多くのものを見て学んだといわれています。
では、時代の方向性を示唆していた大物社会学者でコンサルタントのピーター・ドラッカーや稀代の経営者であるアップルの創業者スティーブ・ジョブズは、なぜ、来日したのでしょうか?その「ある目的」とは、何だったのでしょうか?
実はこの2人に共通した「ある目的」とは、目に見えない日本の素晴らしさ、すなわち私たち日本人の内面に潜む「誇り」だったのです。
その「誇り」とは、日本人の精神性、つまり「心」のことです。
本書は、この私たち日本人が持っている「誇り」、つまり日本の「心」について、私たちドロフィーズが実践する具体的な事例を通してお伝えしようとするものです。
ちなみに、ドロフィーズとはDREAM(夢)、LOVE(愛)、FREEDOM(自由)のそれぞれの頭文字に、仲間の意味で’Sをつけた「DLoFre’s」で、都田建設が生み出す感動の総称と位置付けているものです。(詳しくは本文で)
私は、コンサルタントでも学者でもありません。ごく普通の地方にある中小企業の経営者です。
しかし、地域に根づいた経営者であり実践者だからこそ、見えていることや気がつくことがあります。地域に根づき、多くの社員たちと日夜、お客様のため、地域のために働き生きているからこそ、必要な街づくりについてよくわかっていると自負しているのです。
こうした地元の地域の街づくりなどを軸に、日本人が失いかけている、そして生きていく上でとても大切な「誇り」について、是非知っていただきたいと思ったのです。

実は、「企業と人材」第5回「自然に人と事業が育つ風土をつくる教育」のイラスト右上に描かれたVision-Vision of the Worldの風景は、都田建設さんの「ビジョン2006」を元にさせていただきました。

「社員に理念やビジョンを示すことが大事」と、経営を学ぶ人であれば誰でも知っていますが、実際にその活用がなされている組織は数えるほどしかありません。
都田建設さんが2006年にビジョンを描いた時期は、今のような街があったわけではありません。「いつかこんな街にしたいね」と皆で描いた夢であり正に「ビジョン」でした。
しかし、そのビジョンが現実となるまでは、小さな事務所に皆が肩を寄せながら仕事を続ける時期が何年も続いたそうです。恐らく「ビジョンはビジョンのままなのかな…」と思う時期もあったことでしょう。

しかし、毎日の仕事に丁寧に取り組み、「お客様の喜びの涙が見られるレベル」という基準をつくり仕事を積み重ねていくうち、そのビジョンは現実に。さらにそれは発展し「ビジョン2030」と、地球規模のビジョンを描くまでになっています。

特筆すべきは、高いレベルの仕事に取り組む社員の人たちの表情が豊かなこと。「「俳優さんですか?」と言われるほどよい表情をされている」と、多くの方が評価しています。

社員一人ひとりがイキイキとした表情で仕事ができる組織づくりに、どのように取り組んだか。同著に触れてみることからスタートしてはいかがでしょうか。

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