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「人が集まる」「人が人を呼ぶ」組織づくりの考え方 その1

このところ、研修のご相談をいただく背景をお聞きすると「離職が後を絶たなくて・・・」という理由ばかりです。確かに景気が回復していること、2020年までは東京オリンピックもあり需要があること、ベテラン層の退職により中堅層の補強をしたいことなどから、転職市場が活況になっているので、世間一般的には転職が増加しているといえます。

一方で、私の研究テーマである「インナー・ブランディング(理念浸透経営)」を実践する組織では、影響を受けていません。むしろ、潜在的就職希望者が多く、組織の卒業者が出ると、そこに人づてで紹介があり人の心配がないという状況です。いわば、「人が集まる」、「人が人を呼ぶ」状態になっています。

いったいどうしたらそんな状態になるのでしょうか。

実は今年の前半、あるサービス業のご担当者様から「離職に歯止めがかからない。管理職向けに研修をお願いできないか」とご相談をいただき、お打ち合わせをしました。

その際、「離職をする人の気持ち」について次のようにお話しました。
・誰でも転職活動は、本当ならしたくないのではないか。
履歴書を出して面談をする。そこには断られるリスクもある。
「断られる」ということは、ものすごく嫌なものである。
・転職後の仕事や待遇が描いているイメージと異なることも多い。
職場風土、人間関係に慣れ、仕事を覚えるまでに一定期間が必要である。
そのリスクを覚悟で職場を離れたいという気持ちがあるのであれば、
こちらの環境を改善しない限り、離職の歯止めはかからないのではないか。

このようなお話をしたのは、実は背景があります。
「インナー・ブランディング(理念浸透経営)」型組織は、ある共通点があったからです。

それは、【経営者が本気で「従業員満足」に取り組んでいる】からです。

よく、CSよりもESとか言ったりしますが、これはちょっとズレた考え方です。
経営者の仕事は、ES(従業員満足:社員の幸福感の増大と成長に向けた支援)
従業員の仕事は、CS(顧客満足:お客様の幸福感の増大に向けた貢献)
それぞれの立場に応じて役割が異なるだけです。よって、ESもCSも大事です。

ただ、私がご相談いただくのは、経営者からのご相談というよりも、人材育成ご担当者様が中心です。その場合どう考えるかというと、まずは、従業員満足の風土の醸成に力を入れていただいています。

特に大事にしているのは「従業員との対話の機会の増加」です。

離職率の高い職場ほど「従業員の話を聴く」ことができていません。
本気で話を聴こうとすると、最初は不平や不満が噴出するので、収拾がつかなくなる恐れを危惧し、敬遠するのです。

でも、聴かなければ、何もわからないまま。結果的には悪循環になります。

では、どのようにして従業員の話を聴くか。例えば、新入社員などは取り組みやすいのですが、入社半年後ぐらいに口実をつくり様子を見に行き、少し時間をもらいます。(離職が多い層に実施しても効果的です)そして、

「ただ聴く」

それだけで十分です。相手がどのように感じ、どんな気持ちでいるのか。
その感情を引き出しうけとめるだけで十分です。

その際「話してくれてありがとう」と伝え、すぐに対応できそうな問題は解決に向けて動き、難しい問題は「すぐに解決できないかもしれないけど、いい方向に進めるためにしばらく時間がほしい」と話をしておけばわかってもらえることがほとんどです。

その上で、何か対応した場合は、本人に「こうなったよ」とフィードバックをすると、伝えた本人の意欲向上につながります。

実際にご相談くださったご担当者様は、お伝えしたことを実践くださり、昨年の同じ時期と比較すると、離職が大幅に減ったと教えてくださいました。

「インナー・ブランディング(理念浸透経営)」を進めている会社を見ると、卓越した部分ばかりが目に付きますが、その基盤となる部分は、とても泥臭く、生々しい取り組みをされています。

これを農業に例えると、「土を耕す」部分だと思うとイメージしやすいかもしれません。

ここからはPRですが、Six Stars Consultingでは、「インナー・ブランディング(理念浸透経営)」を進め成果を上げたいとお考えの、経営者、管理職、人材育成担当者、士業およびコンサルタントの方を対象に、「ドラッカー」の「マネジメント」の原則を実践で活用できるようにしていただくためのワークショップを開催いたします。

「インナー・ブランディング(理念浸透経営)」を進める上で、ドラッカーのマネジメントの基本原則は実践的で汎用度が高く(グローバルにも展開しやすい)、かつ成果につながる効果があり、様々なマネジメント手法の基盤づくりに適していることから、基本的な考え方とアプローチ方法をご提供するワークショップスタイルのセミナーをスタートすることにしました。

以下に、ワークショップのご案内を掲載しますので、ぜひ、ご関心がある方はご参加ください。ご一緒にいい組織づくりを進めてまいりましょう。

ちなみに、「ドラッカーはよくわからなくて・・・」という方、ご安心ください!
そのような方こそ、ご活用いただきたい場です。
なお、井坂講師はドラッカー初心者の方のために「はじめて学ぶドラッカーの極意」というサイトを運営されています。よろしければ合わせてご覧ください。

横浜で「ドラッカー」の「マネジメント」をもとに経営力・組織力を高める「はまドラ」開講!
みらいを創る「人を生かすマネジメント」ワークショップ

第1回テーマ:成果の最大化を図る「5つの質問」
対象:経営者、管理職(マネジャー、リーダー)、人材育成に携わる方、士業およびコンサルタントなど
グローバルな環境でも普遍的に活用でき成果につながる「マネジメント」にご関心がある方
日時:2017年11月25日(土)13:30~16:45(受付13:15~)
講師:ドラッカー学会 理事 井坂 康志 氏
進め方:オリエンテーション(参加者自己紹介)
成果の最大化を図る「5つの質問」(講義 75分)
個人ワーク、グループ討議、対話
『ドラッカー入門新版』、オリジナルワークシートを活用し進行
会場:横浜情報文化センター 7F 小会議室 (みなとみらい線 日本大通駅 直結)
定員:16名様
参加費:5,500円(税・書籍代込)
詳細とお申し込みは、Six Stars Consulting ウェブサイトより