メンバーの意欲が落ちるルール、高まるルール

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。
今日から4月。多くの企業が新年度を迎えています。

スタートの時期に大事なこと。それは「チームの立ち上がり」。
研修でも、早く場が作れるのとそうでないのでは、成果に大きな差が出ます。

そこで今回は、研修でメンバーに意欲高く参加してもらうために、また、人材育成部門内でのチームの立ち上がりに効果を上げる着眼点を、プロの講師を対象に「カリキュラム構築アドバイザー」として、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師に紹介いただきます。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
このルールを作ったのは私なんです( ̄^ ̄)
──────────────────────────────────────
以前、あるセミナーに参加したときのこと。

企業の管理職の方と隣同士になり、少しお話しする機会がありました。
その時の話です。

セミナーのワークで、
「最近達成感を感じたこと」
というのを、グループ内で発表する、というのがありました。

それぞれ、思い思いの出来事を語っていったのですが、その管理職の方の発表内容が、
「社内のルールを作って周知徹底した」
というもの。

その方のお勤め先は、誰もが知っている大手企業で、私の知人も何人か勤めており、企業で研修をすることもある私は、ちょっと興味があって、
「どんなルールを作ったんですか?」
と聞いてみました。

そうしたら、その方は、聞いてくれますか! といった雰囲気を前面に出しながら、
「まずですね、社内にこんな問題がありまして、それを解決するために云々・・・・・・・・」
と語り始めてくれました。

しかし、その話を聞いているうちに、私は何とも言えないざわざわした気持になってきたんです。

ただ、その時はその理由がわからず「すごいですね!」というメッセージだけ伝えたのですが、家に帰ってモヤモヤ考えていたら、これが気持がざわついた原因なのかな、と思い当たるものを見つけました。

それは何かといいますと……━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
ルールがあることで得られるもの、失うもの
──────────────────────────────────────

組織の中で問題が起き、それを解決するためのルールを作ろう、という事になったとします。

そんなとき、多くの人は
■ 禁止事項・制約事項を作る
事にエネルギーを注ぐようです。

一番わかりやすい例が、セクハラ防止のルールでしょうか。
ちゃん付けで名前を呼んではいけない、
肩を叩いたりといった接触行為をしてはいけない
恋人いるの? 等と聞いてはいけない
などなど、それはもうたくさんの禁止事項が盛り込まれています。

もちろん「人が不快になる行為をしてはいけない」という意味では、禁止事項というものは必要不可欠でしょう。
そして、禁止事項を作ることで、問題が生じにくくなったり、問題の解決が早まったりする事も間違いありません。
しかし、必要最小限の禁止事項を越えて、何でもかんでも禁止事項や制約事項をしてしまうとどうなるか。

目先の問題は無くなりますが、それと一緒に
■ 組織の中にいる人たちの思考力とモチベーションが下がる
ように、私は思えてならないんですよね。

そしてそれは、表面的な問題を無くすための代償としてはあまりに大きすぎるリスクだと私は思うんですよ。

先にご紹介した管理職の方が教えてくれた社内ルールも、一言で言って、ルールの内容が禁止事項のオンパレードでした。
それで確かに表面的な問題は解消したのでしょう。
しかし、その会社で働いている知人に話を聞いてみると、社内的なモチベーションは、決して高いとは言えないという状況のようで、その理由の一端が、禁止事項の多いルールにある、と言っていました。

せっかく、優秀な能力を持った人たちが集まっても、このようなルールで能力が発揮できなくなってしまうのは、非常にもったいない話ですよね。

ですから、もしあなたが、組織でのルールを作ることが出来る立場にいるのであれば、必要以上に禁止・制約事項を作っていないかどうか、是非見直してみて下さいね。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回のまとめ
禁止・制約事項以上に、奨励事項・容認事項を設けることに力をかけよう━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

では、いったいどんなルールを作れば良いのか。
答えは簡単で、
★ 奨励事項・容認事項を作る
事です。

こういうことをすると良いね、ここまではやっても良いよ、といった、認められる行動を具体的に明記してあげること。これもまた、立派なルールなんですよね。

実際、従業員がよく考え、モチベーションが高い組織には、禁止・制約事項のルール以上に、この奨励・容認事項が多く盛り込まれています。

例えば、高級ホテルとして有名なリッツカールトンでは、全従業員に対して、彼らが独自に判断して、お客様にサービスをしてもいい予算が与えられているそうです。

従業員たちは、お客様を喜ばせるために、その予算内で工夫を凝らしてサービスをしているわけです。

当然のことながら、自分の頭で色々と考えるでしょうし、自分に権限が与えられている範囲で自発的に行動するわけですから、モチベーションだって高いでしょうね。

ということで、ルールを作る際には、禁止・制約事項だけでなく、ぜひ奨励・容認事項も、併せて考えてみてくださいね。

コメントを残す