Monthly Archives: 3月 2015

「話が面白くない」人へのアドバイス

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。

「笑いを取るにはどうしたらいいだろうか・・・」
「もっと盛り上げられないだろうか・・・」
その話術で、笑いあり、涙あり、メンバーを引きこむ技術をもった講師はたくさんいます。
そんな講師を見るたびに(自分ももっと話術を磨きたい・・・)と思いませんか?

私もそんな1人です。

しかし、水野講師に寄せられたこの質問にハッとさせられました。
今回は「プレゼンテーション」に関するご質問。

プロの講師を対象に「カリキュラム構築アドバイザー」として、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師の読者に向けたアドバイス。それは「相手をやる気にさせる」着眼点。講師として、自分が伝えるときはもちろんですが、メンバーからの質問への対応にも使えるのでは。
それでは、「あなたの話は面白くない」と言われた人へのアドバイス、をお送りします。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
私の話はユーモアが欠けているんです……
──────────────────────────────────────
先日、読者のIさんから、こんなご質問を頂きました。

こんにちわ。いつも楽しく読ませていただいています。
実は今、個人的に行き詰っていることがありまして、それは自分の話に「ユーモア」が欠けるということです。
仕事上、不動産開発に関する提案資料を作成することが多く資料の出来は他人から褒められても、プレゼンが「聞いていて面白くない」といわれることが多いのです。

「ユーモア」って性格的なところが多い気がしており、真面目な自分には、社外の社長や役員の方たち相手にどうしたら「面白く」話せるのか分かりません。

もし機会がありましたら、本テーマを取り上げていただけたら幸いです。

Iさん、どうもありがとうございます!

いやあ、これはなかなか難しい質問ですね。
ということで、今回はこの質問について、考えたいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
プレゼンで面白いと言われる方法
──────────────────────────────────────

Iさんの悩みを整理してみますと、
1.プレゼンの資料は良くできている
2.しかし「プレゼンが面白くない」と言われる
3.自分にはユーモアが欠けている
4.どうしたら面白く話せるのか
と言うことですよね。

さて、ここでこのIさんが求める問いに答えるならば、
「どうしたらユーモアのある面白い話し方が出来るか」
ということをお伝えするべきでしょう。

最初は私もこれについて答えようとしました。しかし、どうも違和感があります。と言うのも、その答えが、本当の問題解決に繋がるとは思えないからなんですよね。

ここでの問題は、
■Iさんのプレゼンが、社外の社長や役員の人たちにとって「面白くない」
と言うことですよね。

その面白くない原因の根っこが本当に「ユーモア不足」なのだろうか?
というのが、どうにも引っかかる訳です。

プレゼンを受ける人たちは、果たして本当にIさんにユーモアを求めているのだろうか。
もちろん、ユーモアがあるに越したことはないですが、プレゼンにおける「面白さ」の一番重要なポイントはユーモアじゃないと思うんですよね。

では、プレゼンにおける面白さとは一体何か。

私が思うに、それは
★ ぜひ、その案を採用したい!!
と思ってもらうことじゃないでしょうか。

その提案をやりたい、そのシステムを導入したい、その商品が欲しい、といったように、あなたの提案に対して、
★ 相手がやる気になった
ときに、そのプレゼンは「面白い!」ということになると思うんですよ。

これは、ユーモアという「面白さ」とは全く異なるものですよね。
そして、この面白さがあれば、おそらくユーモアなど無くても面白がってくれるだけでなく、採用もしてくれると思うんです。

ということで、Iさんが期待していたユーモアの身に付け方という話ではありませんでしたが、相手をやる気にさせる、という視点で、もう一度ご自身のプレゼンを見直してみてはいかがでしょうか。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まとめ
ビジネスでの「面白い」は、相手がやる気になることで生まれる
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

では、どうやって相手をやる気にさせるのか。
通常は、事前のオリエンやヒアリングなどで、相手のニーズをきちんと聞き出した上でプレゼンをするのですから、優秀なプランを立てているのであれば、提案書レベルでは、採用するに値する内容となっていることでしょう。

反対に、これがきちんと出来ていないと、いくら話し方を工夫したとしても、採用されることはありませんからね。

では、そこまできちんとした提案書が出来ている上で、さらに相手をやる気にさせるためには、一体どうしたらいいでしょうか?

ひとつの考え方として、
★ 採用後の人々の変化をリアルに語る
というものがあるでしょう。

もしかすると、Iさんのプレゼンが、聞いていて面白くない、というのは、数字や理屈の話ばかり盛り込まれているからではないでしょうか?

確かに、ビジネスにおいてロジカル的な部分は重要です。

しかし、それに加えて「面白くてやる気が出るプレゼン」にするためには、ぜひエモーショナルな部分も表現して欲しいんですよね。

・この提案を採用することで、お客様や従業員はどのように変わるのか。
・それによって、人々にどんな気持ちの変化が生まれるのか。

それを、目に見えるかのように、耳に聞こえるかのように、肌で感じられるかのように、表現するんです。
そうやって、プレゼン内容を「理解」させることだけでなく、「共感」してもらえるように、伝えていくんですよね。

ということで、もしIさんのお話に、このことが盛り込まれていなかったのならば、ぜひ「共感出来るプレゼン」に取り組んでみて下さい。

きっとユーモアなど入れなくても、「面白い!」と言ってくれることと思いますよ。

★☆★Six Stars Consultingからのお知らせ★☆★
最近、40代以上の管理職と、現場の意思疎通がうまく図れていない・・・というお話が増えています。特に、バブル期前後に入社した管理職から「意思疎通が図りにくい」という声をお聞きします。
貴社では、特定の職場の若手~中堅のメンバーに、
・失敗や叱られるのを極端に避ける(実力を出し切らない)
・意見やアイデアを出さない
・メンタルに問題を抱える人の増加
・離職者が続く
などの課題が起きていないでしょうか?

このような課題を抱える組織に向け、管理職を対象に、部下への理解を深め、管理職の意識と行動の改善を図るプログラムをご用意いたしました。
風通しのよい職場、チームとしての一体感の向上、成果への貢献に向けお役立てください。
ご関心がある方は、Six Stars Consultingまでお問い合わせいください。企画をご案内いたします。
(045)222-0737(平日9:00~18:00)

「自分には向いていない」と言われたら?

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。

日々努力しているのに、なかなか成果がでない。そんな時、
「自分には向いていないんじゃないだろうか」
「あの人はサクサク取り組んでいるのに、自分は・・・」
と、凹んだ経験はないでしょうか?

あるいは、講師としてかかわる中で、すんなり成果を出すメンバーがいる一方で、手を変え品を変え取り組んでも成果がでないメンバーに、手を焼いたこともあるでしょう。あげくに「自分は向いていません」なんて言われたら。

今回も、プロの講師を対象に「カリキュラム構築アドバイザー」として、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師が、「成果がでない」と感じるときに、講師として知っておきたい視点の変え方をご紹介します。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「成長」の測り方
──────────────────────────────────────
以前、入社3年目の育ち盛りの若手社員研修を担当したときのこと。
彼らに向けて、
「成功(出来るようになる)ことに気持をフォーカスするより、
成長することに気持をフォーカスした方がいいよ」
という話をしました。

シンプルな仕事ならともかく、複雑で多岐にわたっている仕事に対して、性急に成功を求めても、若いうちはそうそう上手くいくことはない。
そんな状態で成功できないからと気落ちをしていたら、仕事のモチベーションも下がって、辛くなるだろう。
だからこそ、若いうちは成功ではなく自分が成長することにフォーカスしよう。

そうすれば、成功しても失敗しても、そのことに取り組んだ全ての行動と経験が、成長の喜びに変わるのだから。

……と、こんな感じでお話をしたんですよね。

すると、メンバーの1人から、こんな質問を受けました。

「先生、成長にフォーカスした方が良いことは分かりましたが、自分が成長したことを、どうやって測ればいいんですか?具体的な成果が確認できないと、自分が成長したかどうかが分からないのですが……」

その質問に対して、私はこう答えました。

「成長したかどうかを成果(何がどれだけできるようになったか)で測ろうとしてはいけないよ。
そんなことをしたら、成果だけにフォーカスが当たってしまって、結局苦しむことになるからね。
成長したかどうかを測るのは、成果を出すことに取り組んできた試行錯誤の時間の蓄積量で測るといいよ」

そして、自分の過去の経験を伝えました。
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
飛ばないゴルフボール
──────────────────────────────────────

以前、2年ほどゴルフをやっていたことがありました。
元々あまり興味はなかったのですが、父のつきあいで週に1回、打ちっ放しでレッスンを受けていたんですよね。
そのレッスンでは、基本的に7番アイアンを使っていました。
最初の頃は、打っても打っても、奥にあるネットには届かず、いつも手前に落ちてしまっていたんですよね。

まあ、練習しているうちに、徐々に届くようになるだろう、と思ってたかをくくっていたんですが、半年経っても1年経っても、距離が伸びる気配がありません。
理由は2つあり、1つは左利きなのに、クラブの関係で、右打ちでレッスンを始めたということ。

もう1つは、私自身がゴルフにあんまり興味がなかったということもあり、週1回のレッスンの時以外は、全く練習をせず、素振りすらしなかったということ。

これじゃあ、1年経っても球が飛ばない、というのは、当たり前と言えば当たり前ですよね。

でも、レッスン中は、自分なりに試行錯誤もしましたし、先生からの教えもきちんと受けていました。

で、そんなこんなで1年半くらい経ったある日のこと。
いつものように、あれこれ試行錯誤をしながら打っていたら、あるときいきなり、奥の方にあるネットに、ボールがバシバシ当たり始めたんですよ。

たぶん、飛距離にして、20mくらい、ある時を境に突然伸びたんですよね。

私はビックリしました。
「いったい我が身に何が起きた? 夢でも見てるのか?」
と思うくらいでした。

で、先生に報告すると、
「あー、ようやく来たね」
と一言。

今まで色々教わってきたことが、体に落ちてきて、なおかつ、そのひとつひとつが、一連のプロセスとなってつながって、ようやく球を飛ばすことが出来るようになった、ということだそうです。

普通は、もっと早くそうなるんでしょうが、慣れない右打ちに加え、練習量が少なすぎたので、成果が出るまで、こんなにも時間がかかってしまったようなのです。

この経験は、私にとって非常に貴重なものでした。

1年半、ほとんどと言っていいほど、期待した成果が出せずにいたけれど、その裏側では、自分はしっかり成長をしていたんだ。週に1回のわずかな練習しかしていなかったけれど、そこで取り組んできた試行錯誤は、確実に自分の中に積み上がっていたんだ。

ということは、成功はしていなかったとしても、そこに向かって試行錯誤を続けていたら、自分の中では確実に成長の蓄積が行われていて、あるとき、コップから水がこぼれるような形で突然成功するようになるんだな。

だとすると、成功にフォーカスするより、成長することにフォーカスして、結果が出なくても粛々と試行錯誤に取り組み、それに取り組んだことを、まずは喜んでいこう。

そうすれば、成長の努力は続けられるし、きっと近い将来成功の喜びも手に入れる事が出来るのだろうから。

そう話をすると、質問した人は納得してくれたようでした。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まとめ
成長は、成果で計るのではなく、試行錯誤の蓄積量で測れ
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

成果ばかりを追いかけると、成功や失敗といった、プラスとマイナスの振れ幅に振り回されてしまいます。しかし、成長というものは、取り組んだ分が蓄積されてプラスになり、それがマイナスになることはありません。

やればやった分だけプラスになっていき、いつか成功という成果にたどり着くのならば、成功にフォーカスするより、成長にフォーカスしながら試行錯誤をした方が、確実に、かつ、心安らかに、成功への道のりを歩んで行けます。

★ 成長は、成果で計るのではなく、試行錯誤の蓄積量で測れ

このお話は、全ての人が納得しくれるとは思いません。

しかし、試行錯誤を続けた結果「成功した」という経験をお持ちの方ならば、きっと大きく頷いてくれることでしょう。

もしあなたが、メンバーの成果(何がどの程度できるようになったか)に意識が向きすぎているなら、出来るようになるためにどんな努力の蓄積をしている(あるいはさせている)かに目を向けてみてはどうでしょうか。

★☆★Six Stars Consultingからのお知らせ★☆★
(開催予告)
社内講師(インストラクター)レベルアップセミナーを開催いたします。
日時:2015年8月6日(木)10:00~17:30
講師:株式会社マイルストーン 代表取締役 水野 浩志 氏
(Six Stars Consulting株式会社パートナーコンサルタント)
会場:都内近郊
参加者の職場実践を促進する、カリキュラムの構築と効果的な動機づけ手法について、実践的に習得いただくプログラムです。

参加者の意識と行動が変わる、研修運営のコツ

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。
行動上の問題をコミュニケーションを通じて改善する『行動分析学』をご存知でしょうか。1930年代に米国の心理学者B・F・スキナーが発見した原理です。
本理論については、『行動分析学マネジメントー人と組織を変える方法論』舞田竜宣+杉山尚子著 日本経済新聞社刊 2008年発行に、詳細が述べられていますが、その中で次のことが紹介されています。

『スキナーが発見した行動の原理で最も重要な点は、「行動は、行動直後の結果によって制御される」ということだ。スキナーは数多くの実験を通して、特に行動の頻度に着目し、その行動が今後も繰り返されるか、それともしなくなってしまうかは、その行動をした直後に何が起こるかで決まってくると結論づけたのである』

この理論が活用されている場面は多々ありますが、プロの講師を対象に「カリキュラム構築アドバイザー」として、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師が、意外な場面をもとにご紹介します。

新入社員や若手を指導する上で、考え方や行動を確実に身につけさせていくヒントとしてお役立てください。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
イルカに芸を覚えさせる
──────────────────────────────────────
以前、民放の『シルシルミシル』で、視聴者からの疑問に答えるコーナーで「イルカにどうやって芸を教えるのですか?」という質問がありました。
そもそも私は、水族館が好きで、昔はよく行ったものでした。そして、魚たちの生態も興味深く見ていましたが、なんといっても、イルカショー・アシカショーは楽しみでした。
そのため、非常に高度な技を繰り出すイルカを、どうやって調教しているのか、あの胸躍るショーの舞台裏を垣間見られるので、とても興味深くその番組を見ました。

まず驚いたのは、イルカショーに出演しているイルカたちは、元はみな野生のイルカだそうです。
水族館で生まれ、小さい頃から飼育員たちに育てられながら芸を身につけていったとばかり思っていたので意外でした。

さらに驚いたのは、野生のイルカを水族館に連れてきて、ショーのデビューを果たすまで、わずか1年しかかからないのだとか。
あれほどの高度な技を、人間との見事なコンビネーションで演じられるようになるまで、わずか1年しかかからない。この時間の短さにも驚かされました。

では、いったいどうやって、短期間で調教しているのか。
そこで、番組で紹介されてた、イルカの調教方法をご紹介したいと思います。

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
なぜ野生のイルカが1年で芸を覚えるのか?
──────────────────────────────────────

調教師が最初に何をするかというと、
■ イルカを観察し続ける
そうです。

そして、イルカがジャンプすると、その瞬間に笛を「ピッ」と吹きます。

イルカをじっと見ていて、ジャンプをしたらピッ、ジャンプをしたらピッ、ということを、最初はひたすら繰り返すのだとか。

するとイルカは、「ジャンプをすると、笛が聞こえるぞ」と認識するそうで。

その次に、えさをやるときに、また笛を吹くそうです。
えさをやってはピッ、えさをやってはピッ。

これを繰り返すことで、笛の音が聞こえると、えさがもらえるということも学習します。

そのうちに、ジャンプをしてえさをやることと、笛が吹かれる事との因果関係を理解して、笛を吹いた後ジャンプをすると、えさがもらえることを学びます。

こうして、基本的な動きを覚えたら、次の動きを覚えさせるため、違う行為をしたときに、笛や体の動きを見せ、それに併せてまたえさをやる、という行為を繰り返していくそうです。

これをひたすら繰り返していくうちに、イルカは調教師の笛と行動によって、どういった技を見せればいいかを理解して、晴れてショーに出演します。

この調教方法は、人間の教育という点から見ても、非常に参考になるところが多々あります。

でも、私が一番感じ入ったところは、
★ 調教師が常にイルカを見続けている
ということでした。

実際にインタビュー中も、背中越しでイルカがジャンプしてる時に、すぐに笛を吹いていましたから、本当にイルカたちに注意と関心を払っているのがよく分かりました。

人を育てる人が、育てられる人にしっかりと目を注ぐ、というのは、基本中の基本でしょう。

これはおそらく、誰もが知っていることと思います。

しかしながら、これが出来ている人がどれだけいるかというと、私も含め、出来ていないのではないでしょうか。

きちんとイルかを見つめ、そして、しかるべき行動を起こしたときには、すかさずそれを認めてやり、何らかの報酬を与える。そういうことをきちんとやり続けていけば、野生のイルカでも、1年で、大勢の人を楽しませ、喜ばせられるショーを見せる事が出来るのです。

こんなことを言うと、
「イルカと人間を一緒にするのは失礼じゃないか!」
と不快に思う方がいらっしゃるかもしれません。

でも、頭が良いというイルカと比較して、はるかに頭が良く、さらには笛で何かをするといった単純なものではなく、言葉という立派なコミュニケーションツールを持っている人間が、なかなか育成が出来ない、という事実もあります。

「研修後の参加者の行動が変わらない」とメンバーの育成に悩んでいる方は、
★ メンバーに目を配る
ことをやってみてはどうでしょうか。

●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まとめ
メンバーに目を配るという基本を徹底的に極めてみよう!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

もしあなたが、今回の話を、「いや、自分はかなりきちんとメンバーに目を配っているはずだ!なのに、メンバーが育たないのはどういうことなんだ!」
と思ったのなら。

おそらくメンバーが育たない原因は、次の2つにあるでしょう。

1つは、
■ 目を配っていることを適宜メンバーに知らせていない
というもの。

きちんと目を配っていても、それを伝えなければ、メンバーは「どうせ自分はほったらかしだよ」と思ってしまうことでしょう。ぜひ、きちんと「目を配っている」ことを、相手に伝えて下さいね。
しかし、目を配っていることを伝えたとしても、伝え方に問題があると、効果が無いどころか、むしろ逆効果です。それが、もう1つの育たない理由です。

それはつまり、何かというと、
■ 批判的・批評的視点で見て、マイナス点ばかりを伝える
というもの。

せっかくきちんと目配りしていても、こういったマイナス評価ばかりをフィードバックしてしまうと、メンバーもやる気を失うでしょう。

そういった、管理・批判の目配りではなく、
★ 良いことをやった行為を見逃さずにいよう
という意識で、じっくり目配りをしていくと、メンバーも変わってくると思うんですよね。

こうした「管理や批判の目配り」は、厳しさを重視した環境で育成された経験のあるインストラクターに多いようです。

育てることを目的とするならば、特に、新入社員や若手が対象の場合は、ある程度の実績や成果を出せるようになるまでは、
「良いところを見つけてフィードバックする」
ことを心がけていきましょう。

といっても、「ほめて伸ばす指導ですね」と、単純に受け取らないで下さい。
あくまでも、
★ 愛情あふれる目線で、常にメンバーを見守り続ける
事が、一番重要なこと。

ほめて伸ばす、といったような技術論は、このベースにあるスタンスの上で、初めて効果が生まれるものです。そこは、誤解なきよう。そうすれば、あなたが担当する教育機会をきっかけに伸びるメンバーがどんどんと増えていくことでしょう。

新入社員が「希望した配属先と違う」と不満をもらしたら?

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。
3月に入り、新入社員研修の準備も本腰が入ってきた頃ではないでしょうか。
新入社員の多くは、とても真面目で一生懸命取り組みます。一方で、配属先に不満を持ち、モチベーションを落としてしまう方も、時々お見かけします。
そこで、今回もプロの講師を対象にカリキュラム構築アドバイザーとして、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師に、「希望した配属先と違う」と言って、新入社員が不満をもらしているときの接し方について、ヒントとなる視点をご紹介いただきます。━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
「希望と違う場所に配属された」といって、不満をもらす新入社員との接し方
──────────────────────────────────────

以前、
人材育成の仕事を希望し入社した新入社員が、全く違う部署に配属され不満を漏らしていた、という話を元に「人を育てる人は、ひとつの領域だけの経験をしているだけでなく、いろいろな経験をしているケースが多いから、いきなり希望する職種に付けなくても、与えられた場でまずは頑張ろうね」
と伝えたという話をメルマガで配信したときのこと。

そのメルマガに対して、読者の宝塚さん(仮名)から、次のメッセージを頂きました。*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=
若い頃、会社に入ったばかりの時に同じような経験をしました。
同期の十数名が各地の工場に割り振られ、その中で二人が設計部門になりました。

しかし私は、同期の中でもトップにいる自信がありましたが、どういうわけか製造現場で働くこととなり非常にくさりました。

毎日が楽しくないまま、半年後今度は品質管理部門に回されて、ある工場審査業務で忙しい毎日を送りました。そしてやっと1年半が過ぎたころに設計部に転属になりました。

その間、製造現場の人は私に色々声をかけてくれましたし、検査の担当者も話を聞いてくれ、いっぱい色んなことを教わりました。

結果として、すぐに設計部門に入った同期より、現場のことや工場内のことに詳しい自分の方が成果を上げられるようになりました。

わからないことがあれば、直接現場の人から話を聞きやすい自分の方が有利に立っていることもわかりました。

その後、本社で新規プロジェクトメンバーに抜躍されたため、私の人事を考えてくれた工場長の話を聞くことがありませんでしたが、きっと深い考えがあって鍛えてくれたのだと想像します。

今、若い人があまりにも簡単に転職していくのをみると「どうなのかな?」と考えてしまいます。

どんな職場にも学ぶことは多いです。もう学ぶことはないというくらい頑張ってからならいいのでしょうが。*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=*=

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
不満をもらす新入社員が知りたいことは、なんだろう?
──────────────────────────────────────

宝塚さんは、いつもマメにメッセージを寄せて下さり、普段はけっこう辛めなコメントが多く、私や若者に対して、苦言を呈することもあるんです。(宝塚さん、すいません汗)

しかし、そんな宝塚さんですら、若いうちは、納得のいかない仕事について、くさっていた時期があったんですよね。

そして、私も含め、今でこそ立派なことを言ってる年配の方たちの多くは、今の若者と同じような不満を感じながら働いていたと思うんですよ。

そんな、不満を持って働いている若者に対して、
「今いる場所で精一杯頑張ることが大切だ」
という、単なるきれい事だけを語って、果たしてどれだけ響くでしょうか。

おそらく、なかなか伝わらないでしょうね。

今、エラそうなことを行っている私だって、若いときにこう言われても全く理解出来ないと思います。

もし「お前のためを思って」と上司が話聞かせたとしても、
「はいはい、正論ですよね。判りました判りました」
なんてひねくれた態度を取ってしまうことでしょう。

では、若い彼らに伝わるように話すためには、いったいどうしたらいいでしょうか?
その答えのひとつが、今回の宝塚さんのお話そのものである、
★ 自分自身のキャリアの軌跡を語る
というものです。

上司や先輩社員が、新入社員に対して、自分たちがどのようなプロセスを経て、今のポジションについたのか。
その時々にどんな不満や悩みを感じながら仕事をし、その後そこでの経験や学びが、今の自分に対してどう生きてきたのか。

そのあたりを、五感に感じられるよう、リアルに語ってあげることで、
★ 自分が求める仕事と、そこにいたるキャリアパスを実感出来る
ことで、今から自分が取り組むことが「ムダではなさそうだ」と思えるはずです。

だから、もしあなたの周りに、希望する仕事につけないで不満に感じている若手社員がいたら、ぜひ、ご立派な正論を語るだけでなく、血肉の通ったキャリアパスを、それを経験した人の口から聞かせてあげて下さいね。
●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
まとめ
具体的な経験から、キャリアパスを語ろう!
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

私が接する若手の方たちに話を聞いてみると、今まで上司がどのような経緯を経て、今のポジションになったかをほとんど知りません。

どうも、血肉の通った、具体的なものではなく、会社が用意した定型的なキャリアパスだけを、形だけ示されて終わり、という ケースが多いようなんです。

今の会社の制度が変わったかから、昔の自分のキャリアパスを語っても、意味がない、と思われる方もいらっしゃるでしょう。

確かに、そういうことも言えるんですが、でも、制度がいくら変わろうと、

★ 仕事を通じて成長していくプロセスの本質は同じ

だと、私は思うんですよね。

ですから、先に社会に出て成長してきた人たちが、そのプロセスを経験談として若い世代に伝えて行くのは、意味があることだと思うのです。

私自身、社会に出てからの軌跡と、独立した後の七転八倒をメールマガジンでお伝えしてきました。

『私のサラリーマン物語』
→ http://www.mizunohiroshi.com/archives/1264594.html

『私の成長物語』
→ http://www.mizunohiroshi.com/archives/935139.html

私は、講師業をしておりますが、他の講師から見ると、きわめて特殊な流れで講師になったと言われています。

そんな私が、どういったプロセスを経て講師になったのかを語るのは、講師業を目指す人たちにとって、意義のあるものだと思うからこそ、お伝えしています。

上司や先輩社員、一人ひとりの成長の軌跡は、若手社員の方たちにとって、貴重な財産です。

是非、出し惜しみせず、でも押しつけることなく、あなた自身のビジネス経験を、語り聞かせてあげて下さいね。

☆★☆(予告)社内講師育成セミナー☆★☆
社内講師として活躍している方を対象に、参加者の行動に変化が現れるメッセージの組み立て方・伝え方についてのセミナーを開催いたします。講師は、当ブログにご協力いただいている、株式会社マイルストーン水野浩志氏です。
過去に実施したセミナーでは、人材育成ご担当者様より高い評価をいただきました。
是非、下期の教育プログラムに向けて、ご活用下さい。
開催日時:8月6日(木)10:00~17:30
会場:都内近郊