Monthly Archives: 2月 2015

新入社員に1番はじめに教えることは?

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。

そろそろ、新入社員研修の準備をスタートする時期。
学生から社会人へと意識・行動を切りかえるために、新入社員研修を実施しますが、そこで、どのようにアプローチすると、彼らは意識・行動を切りかえられるでしょうか。
プロの講師を対象にカリキュラム構築アドバイザーとして、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師が、「育成する側」が持つべき視点をお伝えします。

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いつまでも学生気分じゃ困るんですよ
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毎年3月前後は、プロとして活躍する講師仲間は、新入社員研修の打ち合わせで飛び回っています。

そんな、講師仲間からよくきく話し。それは、
新入社員研修の打ち合わせをすると、発注元のご担当者様から、
「いつまでも彼らが学生気分じゃ困りますんで、ぜひ<仕事は厳しい>という事を、教えてください」
というリクエストをされるそうです。

確かに、変化が激しい社会、のんびりゆったり、学生気分のままでいられたら、あっという間に会社は傾いてしまうことでしょう。

しかしながら、私が思うに、新入社員達に1番はじめに仕事の厳しさを教えるというのは、絶対にやってはいけない事だと思っているのです。

その理由はといいますと……

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新入社員に教えなければいけないものは?
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そもそも、仕事って何でしょうね?厳しさを実感するためにやるものでしょうか?

そうではないですよね。

私が思うに、何かしらの価値を生み出して提供することにより、社会に貢献することが、仕事というものだろうと。

その為に自分たちは、ひとつの理念の元で、価値を創造し、提供するために行動していくわけです。そうやって、社会に多くの価値を提供し、貢献することが出来たら、おそらくはたくさんの人から、感謝の言葉を頂くことでしょう。
その感謝の言葉を頂くことは、何よりも嬉しく、喜ばしい ことであり、さらには、売上や利益をも生み出します。

と、こういうことを、各社の理念や状況に合わせて伝えて行くことこそが、1番大切なのだと、私は思うんです。

つまり、新入社員に1番はじめに教えることとは、
★ 仕事とは、理念に従って社会に貢献し、人に喜ばれ感謝されながら利益を生み出す、楽しくやり甲斐のあるもの
である、という事なんですよね。

もちろん、それを実行するのは、簡単ではないでしょう。
いや、むしろ大変であり、おっしゃるとおり、厳しい状況におかれることも、多々あります。

しかし、その厳しさの向こう側には、社会の貢献と、人々からの感謝と、利益が待っているのです。

そういうことを教えずに、いきなり「仕事は厳しいものなんだぞ」と教えてしまうのは、私に言わせれば、ものすごい嫌がらせでしかなく、誰の得にもならないと思うのです。

新社会人となる彼らにとって、最初に学ぶことによって、彼らの一生の考え方が決まると言っても過言ではありません。

そんな彼らに、まず1番はじめに何を教えるか。よーく、よーく、考えてくださいね。●━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
今回のまとめ
仕事の厳しさを教える前に、まず、仕事を通じて得られる喜びを教えよう━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

「仕事は厳しいものだと言うことを教えてくれ」というリクエストはとても多いようです。
近年の経営環境は非常に厳しく、そうした経営環境に対応していくためにも「仕事は厳しい」と言うことをことさらに伝えたがっているようなんです。

でも、これもまたおかしい。

そもそも、仕事が厳しくなったのは、一体誰の責任なのでしょう。

おそらくは、学生時代を過ごしてきた彼らのせいではなく、社会で働いてきた、先人である私たち社会人が生み出した結果でしょう。

そういう事態を招いてしまったことを棚に上げて、新社会人に「仕事は厳しいものだ」と教えるのって、なんか図々しいような気がするんですよね。

そう考えてみると、1番はじめに教えることは、新入社員達に仕事の喜びを教える前に、まず私たち自身が、
★ 仕事とは他人に喜びを提供するものであるという本質
を、今一度深く理解する必要があるのではないかと思うのです。

そうすれば、新入社員は先輩である皆さんの態度や行動から自ずとその本質を汲み取っていくはず。

新入社員研修の準備を進める中で、あなたにっとっての「仕事とは」をあらためて考えてみてくださいね。

聞き手に響くメッセージの組み立て方

社内講師応援ブログ推進人の原田由美子です。

講師の仕事で一番やりがいを感じるのは「相手に響いた!」という瞬間が訪れるとき。その瞬間が訪れるということは、相手の心に響く何かが提供できたとき。そうした、価値ある場面を生み出すために、私たちが伝えるメッセージはどのように作っていったらいいのでしょうか。
今回も、プロの講師を対象にカリキュラム構築アドバイザーとして、企業研修では「リーダーシップ」研修などで活躍する水野浩志講師に、「相手に響くメッセージ」を組み立てる上での考え方を紹介していただきます。

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聞き手のことを常に考えようと思っていても……
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先日、『高品質セミナー作成講座』を受講して下さった、吉川さん(仮名)とお話しする機会があり、その時に、こんな質問を頂きました。

「水野さんは、セミナーでよく『常に聞き手のことを考えてコンテンツを作れ』とお話していますよね。
私もその話を聞いて以来、ずっとそういう考え方を心がけてはいるんですよ。
でも、実際にカリキュラムを作ったり、メッセージを考えたりし始めると、どうしても、聞き手のことをそっちのけにして、
『何を伝えようか』
ということばかり考えてしまうんです。

いったいどうしたら、『常に聞き手のことを考える』ようなスタンスが身につくんでしょうか?」

学んだことを一生懸命実践される吉川さんの姿勢に、私は非常に心を打たれたのですが、それと同時にまじめな人ほど、私が伝えたことが、鎖のように身を縛ることになってしまうことに気がつきました。

そこで、吉川さんにこうアドバイスをしました。

「吉川さん、確かに私は、『常に聞き手のことを考えよう』と言いましたが、実際は、私も10割聞き手のことなど考えていません。せいぜい、1割くらい。それでもう充分なんですよ」

えっ? と驚く吉川さん。

あれだけ聞き手のことを考えるのは重要だといいながら、本人はやっていないというのはどういうことなんだ?

疑心暗鬼の表情すら浮かべる吉川さん。

「常に考えよ」、といいつつ「1割で充分」、というこの意味は、いったい何なのでしょうか?

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聞き手のことを考えるのは1割程度でよい
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研修やセミナー、朝礼、メルマガ、ブログ、SNSなど情報を発信する場面では、

★ 「誰に伝えるか」と言うことは最も重要である

ということは、私に限らず、プロの情報発信者の多くが語っています。
これは真実であり、異論を差し挟む余地は一切ないと私も思っています。
だから、私もセミナーなどでは、「聞き手のことを、常に考えて下さいね」といっている訳です。

しかし私は、実際にメッセージを作るにあたって、1番時間を使っているのは、

★ 「何を・どうやって」伝えるか

ということなんですよね。

実際にカリキュラム作りをしている場合、私が、この「何を・どうやって」に対してかけている時間はほぼ9割くらいを占めると思います。

そして、実はこの「何を・どうやって」伝えるか、ということを考えているときには、

★ 「誰に伝えるか」ということはほとんど考えていない

んです。

今までの話を受けると、「誰に伝えるか」を頭において考えているのは、せいぜい1割程度。

もちろんカリキュラムやメッセージを作る前提としては明確に「誰に伝えるか」は考えています。

でも、一旦決めて、メッセージを作って行くときは「誰に伝えるか」ということについては、9割方考えていない、ということなんですよね。

では、私がセミナーで話していることは嘘なのか、というと、決してそんなことはありません。

どういうことかというと、「何を・どうやって」伝えるかを考えるときには、節目ごとに

★ 考えた内容で「決めた誰か」に伝わるかを、こまめに検証する

ということをやっているからです。

ポイントは、【こまめにというところ。

たとえば、10時間かけてメッセージを考える時間があるとして、「誰に何を」伝えるかに9割時間をかけるとすると、

⇒「何を・どうやって伝えるか」に9時間
⇒「決めた誰か」に伝わるかの検証に1時間

という時間配分をイメージされる方も少なくないようです。

しかし、私の場合は、

⇒⇒「何を・どうやって伝えるか」に9分
⇒⇒「決めた誰か」に伝わるかの検証に1分

という時間配分にし、これを60セット繰り返していく、ということを行っています。

前者のような10時間ワンセットという時間配分にしてしまうと、何をどうやって伝えていくのか、ということばかり考え続けてしまう時間が長くなってしまうため、独りよがりのメッセージなりがちです。

そのような過程でできあがった独りよがりのメッセージを、残り1時間で、聞き手に伝わるかどうかと考えて検証したとしても、思い込みが強く入りすぎてしまい、改善が上手く反映されることはないでしょう。

反対に後者の場合は、かける時間の割合は同じでありますが、頻度高く検証を行うため、独りよがりになる可能性も低くなり、自分勝手な思いに振り回されることもありません。

メッセージを発信する上で一番大切なことは、

「最終的に聞き手に受けとめてもらえるかどうか」

だと私は考えています。

「聞き手のことを考える」のは、必要かつ重要なプロセスではありますが、あくまでも、

★ 一番大切なことを遂行するための手段のひとつ

でしかないんですよね。

なので、「聞き手のことを考える」を「こまめに聞き手に伝わるかどうかを検証する」に置き換えて、1割程度の時間を取る。

ここが大事なポイントなんですよね。
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聞き手のことを考えるのは1割でよいが、こまめに検証しよう!━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

今回のお話は、メッセージを発信するときだけに限らず、コミュニケーションスキルを上げて行くに際には、非常に有効な手段です。

メッセージを発信したいと思う時、一般的には

■ 自分の言いたいことに固執する

ものなんですよね。

だからこそ、誰にこのメッセージを伝えるかをまずしっかり決めた上で、
★ その人ならこの言葉をどのように受けとめるだろうか
ということを、極端に言えば、一言単位、一文単位で検証する。

そうやって、徹底的に考えた後で、メッセージを発信すると、どうなるか。

最初のうちは、一生懸命考えて話す前と、同じようなリアクションを受けることもあるでしょう。

ただ、一言単位、一文単位で、相手がどう受けとめるか、というリアクションを考えている事で、例え上手く伝えられなくても、

★ どこで、自分が想定していたリアクションが間違ったか

ということが、明確にわかるんですよね。

だから、次にチャレンジする際に、対策を立てやすいのです。
逆に、一言単位、一文単位で考えておかないと、うまくいかなかったとき、

■ 発したメッセージの全てが駄目だった

ということになってしまい、改善の検証を行うことが出来なくなってしまうんですよね。

そのため、今回の
「聞き手のことを考えるのは1割程度だが、こまめに検証する」
という方法は、短期間で、コミュニケーションスキルを上げる、

★ 一番効率的な試行錯誤の方法

なのです。
「こまめに検証する」
是非、取り組んでみてください。
※本記事は、株式会社マイルストーン 水野浩志氏発行『1日3分トーク術』を許可を得て転載しております。

価値観が「違う」と感じる世代との接し方

今回は、これからフォローアップ研修や新入社員研修などで接するメンバーに「最近のやつは・・・」という感情が芽生えたときに思い出して欲しい話を取り上げます。

2010年10月頃のこと。
テレビ東京で放映されている「ガイアの夜明け」を見ました。

そのときのテーマは【ゆとり世代の教育】について。

初めてゆとり教育で育った新入社員を、職場で受け入れ育成していく話が描かれていた回です。

企業側から見ると「悪名高い教育」を受けてきた彼らを、企業側が、どう受け止め、育てていくか、というお話でした。
番組の流れは、ゆとり新入社員たちが、満足に働けないところから始まって、それを周りが育てていくうちに、少しずつだけど一人前になっていく、という構成になっていくだろうな―と思っていましたが、まさにそのとおり。

入社した新入社員に「資料をそろえろ」といったら、
⇒適当にインターネットのサイトを印刷したものを提出したり、
⇒「わからない」といってはすぐに質問したり、
⇒「できない」と投げ出したり

そんな新入社員を、先輩社員たちが四苦八苦して育てていく姿が描かれていました。

まあ、それはいいんですが、その育てていくプロセスを見ているうちに

「なんか、ちがうなあ……」

という、えもいわれぬ苛立ちが生まれてきたんですよね……

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ゆとり(さとり)世代の育て方
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研修で40代半ば~50代の、管理職やリーダーにお会いすると、

「最近の若いやつらは困りましたね」

といった話をお聞きします。

特に、ゆとり(さとり)世代を迎えてから、そういう声は大きくなってきているのかもしれません。

確かに、今の若い人たちを見ていると、理解しがたい言動や行動に悩むことは、わからないでもありません。
番組のケースのように、
⇒責任感も薄く、
⇒ろくに調べもしないで、すぐに聞いて、コトを済まそうとする、
なんてことは、ビジネスマンとしてみれば、由々しき問題ですよね。

そんな愚痴をたっぷりたれた後、その方たちは決まって
「こんな連中を、どう育てたらいいんでしょうねぇ?」
と聞いてくるんです。

確かに聞きたい気持ちはわかります。ですので、私もちょっと聞いてみるんですよ。

「最近の若者を理解するために、どんな本を読んでみましたか?」

「コミュニケーションスキルを身につけるため、どんな勉強をしましたか?」

まあ、ほとんどの場合、

「いや、特にそういったことは……」

という返事が返ってきます。(だから研修を実施しているんですけどね)

でも、これっておかしいんじゃないでしょうか。
ネットをちょっと調べれば、若い人を理解するための情報は溢れかえっていますし、
本屋に行けば、彼らを理解し、彼らとコミュニケーションをとる方法が書かれている本が、山ほど並んでいます。

そういったものを自分で一切調べない状態で「どうしたらいいか」と、問題を丸投げしてくる。

そんな上司の人たちに対し、
「そんなあなただって、ゆとり世代とたいした変わりはありませんよ」
と、言いたくなるんですよね。まあ、面と向かっては言いませんが。

ゆとり世代が育たないのは、ゆとり世代のせいではなく、育てなければいけない側の手抜きか甘え以外の何物でもない。

そう思いませんか?
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今回のまとめ
育てる側がゆとり世代と同じ状態では、ゆとり世代は育てられない

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さらに、こんな話。

「最近の若者はダメだ」は昔から言われているが、特に今の若者はひどい。
まず、当事者意識が完全に欠如している。
さらに、独り立ちをしようとせず、常に何かに依存し、
消費し、批判するだけの「お客さま」でいつづけようとしている。

これはゆゆしき事態であり、日本社会のありかたにかかわる重大な問題である。
最近の若者は、定職に就きたがらない。
あるいは、会社に入っても一定のポジションで身を立てようとしない。

なぜなら、社会的なかかわりを、全て暫定的・一時的なものと見なしているからだ。

彼らに言わせると、本当の自分は別のところにあり、現実の自分は仮の姿に過ぎないんだそうだ。
本当の自分は棚上げしておいて、いつまでも立場を替え、考えを変え、自分自身をも変身させる余地を残しておく。
一貫した主義主張をもたないか、もたないふりをする。
特定の党派、集団に全てを賭けることを避けようとする。」

現代の若者を喝破していると思える、この文章。
ところが、これは、今から30年前に書かれたものです。
(小此木啓吾:著「モラトリアム人間の時代」)

いまどきの若者ではなく、いつもの若者なんですよね。
であるなら、自分がその世代だった頃を振り返れば、きっと今の世代の彼らとも接点があるはず。

世代の違う彼らを、自分の理解不能の領域に置こうとせず、批判や否定の対象とせず、ぜひ、その接点を見出しつつ、自分の側の対応を変えることに意識を向けて、積極的にかかわっていってくださいね。

 

多くの人を動かす人の伝え方

前回、スタジオジブリのプロデューサー鈴木さんが、母校で「伝わる地図を描く」という授業を行ったことについて触れました。

今回は、「伝わる地図を描く」ために、鈴木さんがどのようなアドバイスをされたかをお伝えします。
ただその前に、せっかくですから、皆さんも手近にある紙に、地図を描いてみて下さい。
そんなに難しい地図でなくて構いません。
自分の自宅から、歩いていける範囲(例えば駅)までの地図を、 知らない人にも分かるように描いてみて下さい。 その地図を描いたら、次の項へと読み進めて下さいね。

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● 他人が見て分かる地図を描くということ
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さて、地図は描けたでしょうか。
その地図を見ながら、次の質問に「YES」と答えられるか、チェックしてみて下さい。

1.目的地がわかりやすく描かれているか
どこにたどり着けばいいかが分からないと、地図の役目は果たせません。
パッと見て、すぐにここに行けばいいと分かるように、目的地をはっきりと、わかりやすく描かれていますか?

2.現在地がわかりやすく描かれているか
どこに行けばいいかが分かっても、今自分がどこにいるのかが分かっていないと、目的地までのルートを見つけることが出来ません。今自分がいる場所が、明確に分かるように描かれていますか?

3.目的地までのルートが、きちんと描かれているか
 現在地から目的地まで、道は何本ありますか?複数あるようなら、どこを通っていけばたどり着けるかをわかりやすく明示しておく必要があるでしょう。

4.途中でルートを確認できる目印は描かれているか
 曲がり角など、ポイントポイントでは、そこで曲がっても間違いないと分かるように、目印となるお店などは描かれてていますか? また、一本道が続く場合でも、今自分が間違った道を歩いていないかという事を分かって安心してもらうためにも、途中の目印を書き込んでおくと良いでしょう。

5.縮尺が描かれているか
 あなたの地図を初めて見て先に進もうとする人にとって、現在地から目的地まで、果たしてどれくらいの距離があるのかが分からないと不安です。また、手書きの地図のように、正確な地図が書けない場合は、ここからここまで何分と言ったように、時間の手がかりを提供することも出来るでしょう。次の曲がり角まで、何メートル、または何分歩けば良いのか、そういった情報は描かれていますか?

6.方位が描かれているか
 よく目にする地図に、この方位を書いていないものが 結構存在します。実は私は方向音痴で、町中に出てしまうと、どちらの方向に向かえばいいか地図があっても分からなくなることがよくあります。その時、方位が乗っていると、コンパスを見て、おおよそ向かうべき方向が分かるので助かります。相対的な位置関係ではなく、絶対的な位置関係も分かるように、 東西南北を示す方位は描かれていますか?

……いかがでしたか。

鈴木さんは、このようなことを、講義ではなく、子供達一人一人の地図を見て、 個別にアドバイスをしていました。
そして、そのアドバイスのなかで「なぜこう言ったことが必要なのか」その考えを教えていたんですよね。
皆さんの地図はどうでしたか? 必要なことが描き込まれていましたか?

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今回のまとめ
あなたの地図は、初めて見る人でも分かるように描けていましたか?━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━●

ところで、この地図の描き方、仕事はもちろん、講師としてコミュニケーションをとる上でも、まったく同じことが言えるのに気づいたでしょうか?

1.ゴールを示さないと、どこに向かって仕事(習得)をするのか分からない
2.現在地が分からないと、何から始めればいいか分からない
3.ゴールへのルートが分からなければ、仕事(ワークなど)の段取りがとれない
4.途中途中のマイルストーンがないと、正しく仕事(内容の習得)が進んでいるか分からず混乱してしまう  5.仕事(ワーク)のボリュームや期間がはっきりしないと、どこまでやれば良いのか分からず、不安になってしまう
6.方針、理念、ビジョンがないと、ときとして、あらぬ方向へと向かってしまうことにもなりかねない

……ね、上手く仕事(研修)をやっていくために必要なことと、 ほとんど一緒でしょ?

特に、リーダーと名のつく立場にある人にとっては、 この考え方はとても重要です。
大金を預かり、大量の人を動かす、ジプリのリーダーである 鈴木さんからこそ、

★ 自分の仕事を地図を描くことになぞらえて子供達に伝えたのでしょうね。

私も、この6項目に、自分の仕事を照らし合わせて見直してみたいと思います。

※本記事は、株式会社マイルストーン 水野浩志氏発行『1日3分トーク術』を許可を得て転載しております。